ヴァンパイアプレイ記録 序章その3 『望まぬ変化』

おきえ

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厨二的妄想全開の物語仕立てとなっておりますので、どうかご注意くださいませー!

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ザラは、自分の人生にそれなりに満足していた。
小さい頃に両親を亡くしたが、育った施設は最悪な環境というわけではなかったし、マルヴィナという親友もできた。
高校に進学すると、カスパーというボーイフレンドもできた。彼は写真と釣りが好きな、優しい少年だった。

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学校で嫌なことがあって憂鬱になる時もあったが、マルヴィナやカスパーと一緒にいればすぐに忘れられた。
最近ではオダリスという年上の友人もできて、彼に相談に乗ってもらうこと多かった。

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驚くべきことにオダリスはヴァンパイアで、ザラにもヴァンパイアにならないかとしきりに勧めてくる。
家族を亡くして孤独な彼を気の毒だと思うが、ザラはヴァンパイアになる気はなかった。
人間として生きている今の人生が好きだったのだ。

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ある夜、ザラは夢を見た。
夢にはオダリスが出てきた。

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妙にリアルな夢だった。
首を突き立てられた牙の冷たい感触も、口の中に広がる甘い血の味も。

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目が覚めると、身体が怠くてたまらなかった。
胃のあたりがむかむかして、マルヴィナが作ってくれたマカロニチーズも喉を通らない。

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奇妙な電話がかかってきた時、ザラはようやく気がついた。
あれは夢ではなかったのだと。

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もう電話してくるなと声を潜めて叫び、電話を切る。

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図書館に本を返してくると嘘をついて、ザラは家を出た。そして、オダリスの屋敷へと急いだ。

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オダリスは悪びれる様子もなく、上機嫌でパイプオルガンを弾いていた。

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勝手にヴァンパイアにするなんて何を考えているのだと、ザラは思いつくかぎりの罵詈雑言を浴びせた。
だが、オダリスは「今は不安かもしれないけれど、ヴァンパイアとして永遠に生きることがどんなに素晴らしいか、すぐにわかるよ」と臆面もなく言った。それはそれは楽しそうに笑いながら。
この正気ではない男は、心底からそう思っているのだ。
何を言っても無駄だと悟り、ザラはその場を去った。

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ザラは図書館に駆けこむと、ヴァンパイアの情報を片っ端から検索した。

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やがて、ヴァンパイアの秘密の店に辿り着き、エンサイクロペディア・ヴァンピリカという奇妙な本を入手した。
ヴァンパイアについていろいろな情報を得ることができたが、人間に戻る方法はわからなかった。

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そうしているうちにも、ザラの身体はどんどん変化していく。

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カフェに立ち寄り、大好物のカンノーリを注文したが、やはり身体は受け付けなかった。
不快な渇きは酷くなる一方だった。

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為す術もなく家に戻ると、元気のないザラを心配して、マルヴィナとカスパーが浜辺に誘ってくれた。

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暖かい火を囲んで大切な人たちと過ごす時間は、ザラの心を一時慰めてくれた。

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翌朝、ザラはカスパーたちに気づかれぬよう家を抜け出した。
ひとけのない浜辺へと急ぐ。

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変化の時が迫っていた。

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ついに、ザラはヴァンパイアへと生まれ変わった。

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身体の調子が落ち着くと、ザラは何事もなかったように家に戻った。

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そして、マルヴィナとカスパーといつものように過ごした。

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真夜中。
二人が寝入るのを待って、ザラは密かに家を出た。

「Forgotten Hollow」の広場でザラを待っていたのは、オダリスだった。嬉しさのあまり、今にも踊り出しそうな様子だ。
自分をヴァンパイアにした男の笑顔を厳しく見つめながら、ザラは心の中で誓った。
いつか必ず人間に戻ってみせる。
そして、陽の当たる場所に戻るのだ。
Posted byおきえ